2010年7月31日土曜日

研修旅行その1産業技術記念館

 7月25日から27日まで、武蔵野美大工芸工業デザイン学科IDコースの研修旅行に同行した。今回は名古屋と常滑が訪問先である。なかなか行けないでいた産業技術記念館(名古屋市内、栄生)をはじめ、INAX(常滑)および東海理化(布袋)の工場見学、名古屋城および徳川園の見学が主な来訪先となった。


 名古屋で、新幹線から名鉄に乗る。新幹線は全車両が禁煙車かと思ったら自由3号車が喫煙であった。はじめ2号車に乗るが、煙草の匂いが気になり1号車に移動した。いつからこんなデリケート野郎になってしまったのだ?。

 電車の一個目、栄生でおりて歩いてほどなく、産業技術記念館がある。トヨタグループの施設である。ブログでは展示のほんの一部の写真にとどまる。


古い煉瓦作り工場がガラスの建物で旨く繋げてある。入り口すぐには当記念館の基本理念のシンボルとする「環状織機」が動態展示されている。この装置の開発目的とそのメカニズムたるや感涙の発明である。


ガラ紡機(がらぼうき)。木綿糸をつぐむ際に「より」を付ける発明が入っている。水車船で自動化された装置でもある。この博物館では、紡績、機織の原理から説明されておりそれらを改善したメカニズムが実際にみる事ができる。




これはイギリス製の装置。2002年までカネボウで使っていた。


トヨタ織機のG型と呼ばれる装置。この中に豊田佐吉の様々な発明が盛り込まれている。それを説明員が丁寧に説明したうえに動かす。工業デザインを志す端くれとしては、その工夫の一つ一つに驚き、感激し、尊敬してしまう。


混打綿機(こんだめんき)。綿を打つ装置。こういった装置の有様に思わずシャッターを押す。荒っぽく言うと、布を作るということは、綿を打つ→糸を紡ぐ→縦糸横糸にする→織る工程である。近代日本は外貨を得て富国強兵を実現する為にその産業が発達したわけだな。



豊田佐吉の息子が豊田喜一郎。トヨタ自動車を起こした人にあたる。その人が欧米の自動車産業を見て帰ってきて、日本で自動車を作ろうとした。材料実験をとても大切にしたそうだ。そこで使われていた装置が展示されていた。これは「アムスラー万能材料試験機」というものらしい。


トヨタAA 型乗用車(1936年)は、トヨタ初の乗用車。この博物館では紡績機械の倍以上、自動車関連展示がされているので好きな人には良いかな?。またこの施設以外にトヨタ博物館がある。すごいのは、他のメーカーの自動車も保存している点だ。太っ腹だ。



大正時代の事務棟が、トヨタグループ館となっている。印刷物を保管している。特許の写し(本物が見たかった)などが展示されている。その中で、パンフレット(これは本物の印刷物)をみることができた。トヨタのカタログもいろいろあるのだろう。


1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

お帰りなさい。
素晴らしい(うらやましい)内容の研修でしたね。
企画された方と、それに協力してくれる企業姿勢に脱帽です。特に、企業の皆様が自分達が歩まれてきた産業の歴史を保存され、後世に伝える活動に取り組まれているてんに、色々な意味で素晴らしさを感じました。
そういえば、私が学生のころは、ノリタケや、シャープ、松下電産(現パナソニック)、トヨタ等が視察対象やでした。東京にいながら、関西系の企業のモノづくりにたいする姿勢に、感化されたのを思い出しました。
また詳しくお話しを聴かせでいただけると、うれしく思います。